菅原道真の《菅原遺誠》に《和魂漢才》とあり、これをもとに幕末から維新にかけて《和魂洋才》という言葉が生まれました。意味は日本古来の精神、伝統と西洋から吸収した知識、技術を融合させることです。同じような言葉で、武士の精神と商人の知恵の融合《士魂商才》という言葉があります。私の祖父は、「《和魂洋才》が虎屋の商訓であるからよく覚えておくように」と、言っていました。だから私は《和魂商才》という言葉にいつも寄り添うように経営を行っております。
最近 マスコミのお陰でヒット商品が次々とメディアに登場するので反響はすさまじいわけですが、その一方で色々な方から激励のメールが届くようになりました。またブログという個人の日記にも本当にたくさんの方が宣伝してくださり、感謝の気持ちで一杯です。激励のメールの内容は様々ですが、「これからもやり続けて下さい」という内容や「勇気を持って色々な事にチャレンジする精神に共感いたします。」という内容が最も多いです。
以前の独り言でも書きましたが、弊社の商人道の中に私の最も好きな《時代は商人がつくるもの 勇敢な商人であることに誇りをもて》というフレーズがありますが、正にこの精神文化こそが、今の虎屋の根底を支えているんだと再確認いたしました。そして《和魂商才》という言葉を敢えて他の言葉で表現するならば《和のモダン化》だと思います。「和」という、一言には日本人が培って来たすべての知識や、道徳などが盛り込まれています。損得より先に善悪を考えよ! や聖徳太子の 和をもって貴しとし・・そのような考えであります。これらの事は経営を行う上で大きな柱として”和魂”という精神は、重要な事であります。同時に、もう一つの大きな柱が”商才”です。時代に即した柔軟な思考も必要となります。人々の関心を読み取り、形にして示すのは、いつの時代も商人の仕事。和の伝統格式を残しながらも、時代を鋭くキャッチし、現代風にアレンジするのが《和魂商才》の考え方です。
時代は急激に進化しはじめました。最近 国内で色々な事件が相次いでいますが、これは正に現代のテイストを取り入れていない つまり《和魂商才》という精神が欠けているために起こっているような気がいたします。これからもこの精神を伝え更に深め、進化できたらこの上ない幸せです。
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