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我が国は世界で最も安全な国だと思っております。しかしその神話は、足もとから音を立てて崩れております。
最近は同業者の方々と食品の安全についての話でもち切りです。先ほども東京のお菓子屋さんと「お彼岸の期間に困ったね。」と神妙なやり取りを行ったばかりです。
偽装問題が後を絶ちませんが、直近の事故米の影響と被害は計り知れないものがあると思います。 一番悪いのは悪用した業者であることに間違いはありませんが、農水省の危機管理意識の無さと消費者省の慎重な姿勢を欠いた情報公開には憤慨いたします。 どちらの大臣もリーダーとしての資質を全く感じません。
一方安全という旗印の陰で廃棄される大量の食糧品!食糧不足がやがてやってくると言われ、身近ではまだ先の事と思っていましたが、実際にはもう起こり始めております。
一体 ”何を 誰を” 信用すればいいのだろうか? 消費者も業者も不安でいっぱいであります。
”正しきに拠りて滅びるなら滅びても良し。断じて滅びず。” いつもこの言葉に勇気をもらいます。
我々は備後福山で400年近く和魂商才”という商訓を信じ商いをして来た誇りがあります。しかし決して順風だったわけではありません。常にお客様のために お客様に喜んでいただける事を旗印に頑張ってきました。 まだまだできておりません。更にその意識を強くもって頑張って行かなければならないと思っております。
虎屋では品質管理は公的証明書があればいいとか、マニュアル、規格通りだから問題ないという書類管理ではなく、働くスタッフの五感を品質チェックの最重要ポイントにおいて行っております。 指針は自分が最も愛する人に食べてもらいたいと思ってお菓子を作り、販売する事。
マニュアル管理は全く意味を為さないとは言いませんが、最低限の管理に過ぎません。おかあさん、おばあちゃんが作ってくれた愛情のこもった料理に勝るものはありません。この気持ちを置き去りにして資本主義経済が招いた大量生産 大量消費というマーケットにおいて起きた負の産物が偽装事件なのだと思います。
しかしここで私があえて特筆したいのは「もったいない」と「安全」のアンチテーゼとして極めて重要な物差しを挟むのなら「長期保存用添加物=安全品質」は正しいのか?否か?という事であります。この考えは先代からしっかりと教え込まれたものです。 ひと影の疑問も脳裏をかすめることなく答えはNOであります。成熟した消費社会において食の安全についての質も上げていかなければならないと思います。
”我々はお菓子を通じて虎屋の精神を販売している”またひとつこの気持ちが強くなりました。未来ある子供達のために我々は商訓を信じ、信念をもって頑張るのみです。
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