【虎屋本舗16代当主独り言】東京にオリンピックを呼んだ男
HOME > 十六代当主の独り言2018 > 十六代当主の独り言2014 › 2014.10.12
台風の影響で昨日は家に早く帰り、土曜日にフジテレビで放映された
「東京にオリンピックを呼んだ男」の録画を観賞した。
2014年の10月11日は東京オリンピック開催からちょうど50年の記念すべき年という事だ。
実はその影響かどうかわからないが原作「祖国へ、熱き心を 東京にオリンピックを呼んだ男」
を購入しようと思ったら、今書店で売り切れ状態らしい・・・
まだご覧になられていない方がいるのであらすじはあまり話したくないが、
日本が終戦後の1949年に国際水泳連盟に復帰したアメリカの大会で、敗戦国という事もあり、
ユニフォームにつけた日の丸のマークを外して参加しなければならならなかった。
その時代を考慮しても選手にとって自国のマークを外すことは屈辱以外の何物でもない。
しかし世界記録を次々と打ち破り、9種目で世界新記録を樹立した。
そして表彰式ではなんと日本の国歌が流れ日の丸があがった。
このシーンは流石に目頭が熱くなった。
主演の大沢たかおがインタビューで「何故オリンピック招致が叶ったのか?」に対し
「純粋にオリンピックを開催したかったのでは・・」
また「主人公の和田さ...んについて?」では「その人の生きた道のあとに笑顔がある」
とコメントしていたが、敗戦国の痛みを世界中のどこの国民よりも理解し、
誰よりも純粋に平和に対する強い思いがあったから願いが叶ったのだと思う。
スポーツに政治は関係ないという一般常識はあるが、国籍や国境も本来関係ないのである。
そして何よりも純粋に頑張った後には感動が残るのである。
それにしても1964年の東京オリンピック招致にこんなエピソードがあったなんて
寡聞にして知らなかった自分を恥じると同時にこんなすばらしい人がいたことに誇りを感じる。
本当に感動的なお話でした。
虎屋本舗 16代当主敬白