【虎屋本舗16代当主独り言】東京オリンピック
HOME > 十六代当主の独り言2018 > 十六代当主の独り言2015› 2015.10.21
2020年の東京オリンピックは日本にとって千載一遇の大チャンスであるにも関わらず
悪い流れが続いているが、どこかでこの悪い流れを断ち切らないと!!
何故流れが悪いのか?理由は明白だ。
まず日本の首都東京で開催するという本質的意義が招致プレゼンでは表現できていたと思うが、
具現化していく中で違う方向を向き始めているような気がしてならない。
本来のコンセプトは日本が世界に誇れる「おもてなし」という精神をベースにするべきもの。
そういう視点で考えると、競技場はデザインより快適、安全、弱者に優しい施設であるべきだと思うし、
ロゴはかっこよさではなく、どこか日本の国柄を感じさせる絵であるべきだと思う。
(盗作疑惑なんて議論の余地もなし)
1964年のロゴはそういう意味では、どこか謙虚で日本と言う国柄を感じさせるいい絵だと思う。
また開催時期も真夏の炎天下ではなく、気候の良い時期に変更するのが相手への気遣い、
まさに「おもてなし」の精神の基本と言えるのではないだろうか。
ところで俳優の田辺誠一が非公式でオリンピックエンブレムをデザインし、
共感する人が続出 しているのが話題になっているが、彼の絵には日本の美意識がぷんぷん感じられる。
オリンピックが世界平和をコンセプトとしているなら、日本の「おもてなし」という精神ほどすばらしいものはないと思う。
千載一遇の大チャンスは経済効果ではない。日本の精神性を統一する大チャンスなのだ!!
国全体が「おもてなし」という世界に誇れる美意識に目覚める大会であってほしい!!
虎屋本舗 16代当主敬白